新橋駅日比谷口を出ると、まず目に飛び込んできたのはSL。なぜここにSLがあるのか。なんでも新橋駅は日本の鉄道発祥の地らしい。鉄道開業100周年を記念し、ここに設置されたようだ。
そんなSLを左に見ながら日比谷公園方面へ。2分ほど歩いた、新橋駅からほど近い場所に「くろきん 新橋本店」はあった。
「お客さまのご要望はできる限り叶えたい。それが、私たちのモットーです」と答えてくれたのは、「くろきん 新橋本店」の店長、長内さん。
「たとえば、コース料理を魚料理中心で組み立てて欲しいとか、おにぎりを作って欲しいとか。もちろん100%、すべてに応えることは材料の問題もあり難しいかもしれませんが、できるだけ応えるようにしています。営業時間にしても、お客さまのご要望があればいつでも開店いたします。そういう意味では、24時間営業ですね」。
24時間!どんな時間でもお客さまを受け入れる姿勢には脱帽した。そんなホスピタリティの良さも人気の秘密だろうか。しかし、いくらお客さま本位を掲げていても、それだけでライバル店の多い新橋で人気を誇れるのだろうか。
「いま一番のおすすめ料理はもつ鍋です。牛スジ肉を約3時間じっくりと煮込み、スッキリと仕上がったスープと新鮮なもつ。プリプリのもつ鍋を頬張りながら飲むスーパードライはまさに最高です!ぜひ味わって欲しい組み合わせです!」
「くろきん 新橋本店」、渾身のもつ鍋。白くプリプリ、コロンとしたもつがいかにもうまそうだ。アツアツのもつと一緒に、クリアなスーパードライをゴクリ!もつのうまみとスッキリしたスーパードライが見事に調和する。これはうまい。
「もう一つのおすすめ料理は串焼きです。新鮮な肉をじっくり焼き上げています。塩もいいですが、ここは甘辛のタレで。こちらもスーパードライとの相性抜群です!」
甘辛いタレの串焼きが、スーパードライでスッキリ! ひと言、うまい。人気居酒屋がひしめき合う新橋にあって、人気店なのもうなずけるうまさだ。
「ほかにも、ビールの提供の早さ。せっかくご来店いただいたのにお待たせしては申し訳ない。1杯目のビールの提供時間には厳しくしています。もちろん高いクオリティを保ちながら。お客さまからの“お、早いね!うまいね!”というひと言が嬉しいですね」。
さまざまなことにこだわっている「くろきん 新橋本店」。しかし、長内さんには“こだわっている”という意識はまったくないそう。あくまで“お客さまへのおもてなしの心”を突き詰めた結果とのこと。
「おいしいものをご提供したい。心地いい時間を過ごして欲しい。そうした気持ちが結果となって表れているだけだと思います。こだわり、なんてオーバーなものではありません」と答えてくれた長内さん。最後に、“これまでで一番嬉しかったエピソードは?”と尋ねると、「一日に、2度来店してくれたお客さまがいるんです。早い時間は同僚の方と、遅い時間はおそらく上司と思われる方と。当店が認められたようで嬉しかったですね」。
きっとそのお客さまもホスピタリティの高さが心地良かったのかもしれない。いつも多くのお客さまで賑わっている「くろきん 新橋本店」。その理由を垣間見た気がした。